沖縄移住者がよく飲みに行く理由
2016年12月16日
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いろいろな方にインタビューをしていますが、沖縄に移住してきた方にオフの過ごし方を伺うと「飲みに行ってます」という回答がとても多いです(もちろん「飲み」だけではありませんが、「飲み」が含まれることが多いです)。それは一体なぜなのか、沖縄生まれ沖縄育ちの方々や実際に移住してきた方ともお話をして、理由を探ってみました。
沖縄はコンパクト
人口が約143万人の沖縄県ですが、「知り合いをひとり介せば、だいたいの人とつながる」と言われるように、生活してみるとその印象はコンパクトです。また、沖縄に住む人は初対面同士でも共通項を見つけて会話をすることが多く見受けられる印象です。例えば、卒業した中学校や高校から「その年代だったらA男って知ってる?」という風に、共通の知り合いを作り、話が広がる様子を何度も見てきました。
いろいろな人が上京している東京ではなかなか成立しづらい会話ではないかと思います。逆に、移住者はそういった会話の糸口がありませんし、沖縄のコミュニティにどう入っていいかわからないのではないでしょうか。でも大丈夫。沖縄には「いちゃりばちょーでー」(一度、会った人でも、兄弟のように仲良くなり、親切にするという事)という言葉があるように案外気軽に溶け込めるはずです。
飲み屋さんで始まるコミュニケーション
慣れない土地に移住してきて、多くの人が不安だと思いますが、自分にとっての home だったり、居場所づくりのために、飲み屋さんが役立っていると思います。ビールや泡盛を飲みつつリラックスをして、いろいろと話をしながら仲良くなり、まずはその飲み屋さんのコミュニティに加わることで次につながります。「オフに飲みに行く」理由のひとつは、コミュニティに加わるためと考えられます。
ゆんたくの楽しさ
都会で飲みに行く場合は、その目的が「そこにしかない食事」であったり、「おしゃれな内装等の設備」であったりすると思いますが、沖縄は「人」に会いに行くことが多いのではないかと感じています。個人店が多いゆえにそうなったのかもしれませんし、都会のように新しい業態のお店が次々にできるわけではないという理由もあると思います。
ただ、これは移住して4年目の実感になりますが、沖縄で飲みに行くというのは、「ゆんたく」しに行くという楽しさも大いに含まれていると感じています。「ゆんたく」とは、沖縄の言葉で「おしゃべり」のことですが、沖縄の人は「ゆんたく」好きの人が多い印象です(基本的にはシャイですが…)。
全国聴取率No.1と言われている沖縄のラジオ番組も基本的には「ゆんたく」を中心とした展開で進行しますし、「ゆんたく」が面白い番組は、人気があります。お酒を飲みながら「ゆんたく」する楽しさを知ったら、都会の飲み屋さんは味気なく感じてしまうかもしれませんよ。
沖縄移住者がよく飲みに行く理由
沖縄移住者がよく飲みに行く理由を簡単にまとめると、仕事のリフレッシュの他に、居場所づくりのために行った飲み屋さんで「ゆんたく」にハマってしまった、もしくは、気づかないうちに「沖縄に馴染んだ」からと言えるのではないでしょうか。
楽しく、そして長く沖縄を楽しむために、参考になれば幸いです。