インタビュー interview

【システム・ビット】「この会社に出合えたことが大きく、いつでも海に行ける環境が最高」。泳げなかったプログラマが、沖縄に移住するまで

約40年過ごした場所を離れ、沖縄へ。そんな一大決心をした最大の理由は、大好きな海を思う存分楽しむためだったそうです。株式会社システム・ビット(那覇市)に今年5月に入社した寺田正人さん。単に「海が好きだから」と勢いよく移住を決めたわけではなく、沖縄での仕事や生活について事前にシミュレーションするなど、時間をかけて準備を進めてきたといいます。それが奏功し、今は沖縄での暮らしを満喫しています。移住に必要なことや、今の暮らしぶりについて聞きました。

株式会社システム・ビット ITビジネス事業部 プログラマ

寺田正人さん

大阪府出身。地元の専門学校を卒業後、大阪市の印刷会社にシステム担当として入社。その後、広くIT関連の仕事に携わるため印刷会社を離れ、派遣や業務請負で関西の企業のシステム運用・開発プロジェクトに参加。システムエンジニアとして、インフラ運用やサービス開発などの業務を担当。2019年5月、沖縄にIターンし、システム・ビットに入社。宜野湾市在住。

これまでの経歴、Iターンした経緯

大阪、兵庫で約40年。根っからの関西人

生まれ育ったのは大阪です。社会人になってからも、沖縄にIターンするまでずっと大阪や兵庫など関西圏で暮らしていました。仕事は、専門学校を卒業してから大阪市の印刷会社にシステムの担当として入社しました。その後、もっと幅広いIT関連の仕事に携わろうと思って印刷会社を辞め、派遣や業務請負でシステムエンジニアとして関西の企業のシステム運用・開発プロジェクトに参加しながら、インフラ運用やサービス開発などの業務を担当してきました。そして今年5月に、念願の沖縄移住を実現させました。

泳げないけど、海が好き

沖縄にIターンした一番の理由は、海が好きだったからですね。関西で暮らしていた頃も、5月〜10月くらいまで、よく海に遊びに行ってました。ただ、こんなに海が好きなのに、実は5年くらい前までは泳ぐことができなかったんです。泳げないのに、海が大好きで(笑)。ですから、友人が海の中を自由に泳ぎ回っているそばで、私はライフジャケットをつけてプカプカと浮いているだけ。笑われてしまいそうですが、それでも十分楽しかったんです。 ただあるとき、友人と「なぜ泳げないのか、具体的に原因を突き止めよう」ということになったんです。すると、どうやら呼吸の仕方に原因があったようで、肺とお腹に空気をためることを意識しました。それから練習を重ねるうちに、遂に泳げるようになったんです。泳げるようになってからは、ますます海にのめり込むようになりましたね。 沖縄には、7〜8年ほど前から毎年のように旅行で来ていました。その度に海で泳いだり、沖縄に住んでいる友人と会って遊んだりしてましたね。当時友人から聞いていたのは、「沖縄ならいつでも海に行けるし、温暖だから泳げる期間も長い」という話です。関西にいたときは、いつも海まで2〜3時間かけて移動していました。その友人の話を聞いて、気軽に海に行ける沖縄に移住したい。そう真剣に考えるようになったんです。

移住に向けて準備したこと

収支のバランスを比較し、不安を払拭

沖縄へのIターンを考えるようになってからは、2年ほどかけて情報を集めて、しっかり検討するようにしました。ですから、移住を決める段階では不安などは感じずに進めることができましたね。 まずは、仕事です。そもそも、IT関連の仕事があるかどうか。そして、あるなら具体的にどんな風に仕事をしているのか。沖縄に住んでいる友人や、沖縄に支社を置くIT企業に勤める友人などから聞くようにしました。 できる限り今までのスキルが活かせた方がいいと思ってましたが、近年はプログラマでも、例えばインフラをコードで生成して、そこから実際にプログラムをつくっていくようなことも多く、また一方でミドルウェア機能の組み合わせで実現できることが増え、プログラム開発範囲が少ないときもあります。各職種の業務内容の垣根がなくなってきている状況とも言えますので、そういう意味では、あまり「プログラム系」や「インフラ系」などと、こだわり過ぎて選択肢を狭めないようにしましたね。 生活面でも、当時の関西での生活環境と、沖縄で想定される暮らし。それぞれのメリットとデメリットなどを比較するようにしました。例えば、関西と比べたときに、仮に沖縄の家賃が8割で、食費も8割程度に抑えられるとしたら、たとえ収入が8割くらいに減ったとしても同じような感覚で生活できる。そんな風に、事前に収入と支出のバランスをシミュレーションしたりしましたね。 住む場所についても、職場との距離が離れすぎると通勤が負担になるので、無理がなく、それでいて沖縄を楽しめる場所に引っ越すことを心掛けました。今は宜野湾市に住んでいます。職場までは約1時間かかりますが、関西にいた頃も通勤にはだいたい1時間くらいかけていたので、同じように近すぎず遠すぎず、という場所に決めました。

入社の決め手は「真摯に話を聞いてくれたから」

そうやっていろいろと検討する中で、大きな転機が訪れます。今年1月、大阪で開催された「ITキャリア沖縄」のUIターン転職イベントです。そこでシステム・ビットを知り、その後入社することになりました。 イベント会場には他にも多くの企業がブースを構えていましたが、最も強い印象を受けたのがシステム・ビットだったんです。何より、真摯に話を聞いてもらえたことが大きかったですね。具体的な業務内容について丁寧に説明してくれましたし、私の経歴や趣味の話なども熱心に聞いてくれました。とても話しやすく、風通しのいい職場であることがすぐに想像できて、「ここで一緒に働いてみたい」と思ったんです。

Iターン後の仕事、暮らし

介護・医療で豊富な実績。社内も風通しよく

システム・ビットは、特に介護・医療分野で豊富な実績があり、主に介護・福祉事業所や病院・医療施設に対して業務管理や診断書作成、健康診断などの様々なクラウドのシステムや、AIを使ったレントゲン画像の診断補助システムなどを開発しています。国内にとどまらず、海外向けの健診システムも開発しており、ベトナムやミャンマーへの導入実績があります。 介護・医療以外の分野にもチャレンジしていて、開発現場では新技術による既存プロダクトの改善や、これまで培った技術を応用し、他の業種で新たなプロダクトを開発することもありますね。入社面接のときも、「新しいことをどんどん提案して」「一緒に新しいことをやっていきましょう」などと言ってくれて、私自身は介護や医療のエキスパートではありませんが、とても安心しましたし、私ならではの経験を生かして新しい分野を開拓しよう。そう前向きな気持ちにさせてくれました。 社内の雰囲気もいいですよ。入社前から予想していた通り風通しがよく、社長を含めて社員間で意見や提案を気軽に言い合える環境です。とても働きやすいですね。この会社に出会えたことは、本当に大きかったと実感しているところです。 まだ入社して2カ月程度です。勉強中のことも多いですが、まずはできるだけ早く今の仕事に慣れて、経験を重ねながら新しいことにチャレンジしていきたいですね。沖縄らしいサービスが提供できるように、技術と知見を高めて会社や沖縄を盛り上げていきたいと思います。

休日は、徒歩で行ける有名ビーチへ

仕事以外の時間では、やはり海によく行きますね。私がやっているのは、「スキンダイビング」と呼ばれるカテゴリーです。要は、素潜りですね。ある程度深さのある沖まで泳いで行って、10〜15メートルほどの深さまで潜るんです。 つい先日も、自宅から徒歩で行ける宜野湾海浜公園内にあるトロピカルビーチに行ってきたんですが、晴天だったのでとてもいい雰囲気で、「あ、夏が始まったな」「沖縄に来たな」と気持ちが高ぶりました。 移住の場合は友人や知り合いをつくるのに苦労する人もいると聞きますが、私の場合はもともと沖縄にいた友人と遊んだりしています。この前のゴールデンウィークには、関西の友人も遊びに来てくれて、楽しかったですよ。今後は、スキンダイビングやシュノーケリングの同好会やコミュニティに参加しようと思ってます。仲間を増やして、沖縄のビーチスポットをどんどん開拓していきたいですね。

バス路線を把握するまでに苦労した

一方で、沖縄で暮らし始めてから、とまどうこともありましたよ。1つは、バスです。通勤するのにどのバスに乗ればいいのかわからず、想定外の場所に行ってしまったことがありました。また、例えば同じ「2番線」のバスでも、曜日によって到着する場所が違ったりするんですよ。それに、バス停で待っていても10分以上遅れるようなこともあれば、逆に時刻表よりも早く出発することもあって。もう慣れましたが、最初はとまどいましたね。 あと、移住前はレンタカーかカーシェアを利用していたので、沖縄でもそうしようと思ってたんです。ただ、レンタカーもカーシェアも那覇市内に集中していて、それ以外のエリアにはほとんどありません。気軽に利用できないので、試しにマンスリーレンタカーを利用することにしました。でも、これも借り続けるとコストがかさむことがわかってきたので、最近になって車を購入することを決めました。 沖縄の人は県外から来る人に対してオープンではない、なんて話も耳にしたことがあるんですが、実際には困っているときに道端で声をかけてくれたりします。みんな、やさしい人達ですよ。

UIターン転職者へのメッセージ

準備して、ギャップを埋める。そうすれば、より楽しめる

移住は環境ががらりと変わるので、メリットとデメリットの両方があります。できる範囲で事前に情報を集めておくことができれば、より納得して楽しく生活できると思います。憧れや理想を追いかけて勢いよく決断するのもいいですが、実際に仕事や生活をすることと、旅行するのとでは、少なからずギャップがあると思うんです。最初は楽しくても、時間が経つ中で想像していたこととは違う。人によってはそう感じることもあると聞きますが、そうなってしまうのはもったいないですよね。 私自身、以前住んでいた場所に不満があったわけではなく、両親に伝えたときも「なぜ?」と驚かれましたが、しっかり話し合い、最終的には納得してもらいました。そして今、実際に移住して、より楽しい生活を送れています。Iターンの場合は、家族や両親とよく話して、納得してもらった状態で移住した方が、より気持ちよく生活できると思いますよ。 沖縄は年中暖かく、とにかく雰囲気が最高です。一日の気温の差が少ないので、過ごしやすい場所。なんといっても、海がきれいです。私のような海好きの人には特に、沖縄移住はオススメです。


●【NEWS】移住イベント@渋谷に、株式会社 システム・ビットが出展します!イベントの詳細はこちらにてご確認ください。

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