インタビュー interview

【千】仕事、育児、ITコミュニティ。公私ともに充実した暮らしが、帰ってきた沖縄にあった

「子育てするには、やっぱり沖縄がいいよね」。妻と1歳(当時)の長女を連れて、約8年ぶりに沖縄に戻ってきた宮里新司さん。現在は、インターネット写真販売サービスなどを手がける千株式会社(那覇市)に所属し、自社サービスのインフラ改善・運用チームのリーダーを務めています。刺激的な仕事、風通しのいい職場に加え、プライベートでは3人の子どもの育児、IT系勉強会・コミュニティにも積極的に関わっています。Uターン後の充実ぶりについて、本人に聞きました。

千株式会社 ものづくり部 SREチームリーダー

宮里新司さん

沖縄県沖縄市出身。琉球大学を卒業後、県内のIT企業に新卒で入社。東京のIT企業に派遣され、WEBエンジニアとして従事。数年後に都内のIT企業に転職。その後に再度転職し、社会人8年目の2010年にUターン。パッケージベンダでの勤務を経て、2017年に千に入社。SRE(サイト信頼性エンジニア)として、自社サービスのインフラ管理や改善などを担当。沖縄出身の妻、10歳と7歳の娘、3歳の息子と5人暮らし。沖縄市在住。

今までのキャリア、Uターンした理由

東京で約8年、スキルと経験を積む

キャリアをスタートさせたのは、沖縄県内のIT企業です。地元に残れるなら、残りたい。そう考えての選択でした。ただ、その会社は早くから東京で修行を積ませる方針でした。案の定、入社したら東京のIT企業に派遣され、そこでWEBエンジニアとして働きました。その後、先輩が起業したIT企業などに何度か転職しながら、東京近郊で8年ほど暮らしました。

「子育てするには、やっぱり沖縄がいい」

いつかは沖縄に帰ろうと考えてたんですが、特に時期を明確に決めていたわけではありません。きっかけは、長女の誕生です。 私も妻も子ども好きなので、子どもは多く育てたかったんです。長女だけなら東京でもなんとか子育てできるかもしれませんが、2人、3人になるときっと大変だろうと。妻も沖縄出身なので、沖縄に帰ればお互いの両親に子育てをサポートしてもらえます。ですから、妻と「子育てするには、やっぱり沖縄がいいよね」と話し合って、長女が1歳になるタイミングでいよいよUターンすることを決意しました。 Uターンしてからは、最初にパッケージベンダ(特定の業種や業務で汎用的に使用可能な アプリケーションを開発する企業)に入社し、それから2017年に現在の千に転職しました。 千に転職したのは、また心機一転、新たなキャリアをスタートさせたかったからです。これまで、東京と沖縄で10人未満の小規模の開発会社から、中堅クラスのSIer(システムインテグレーター)、大手SIer、パッケージベンダと、様々な規模の企業でいろんな経験をさせてもらいました。そんな中で、一区切りつけてまた新たな世界に飛び込んでみたい。そういう感覚が湧き上がってきたんです。そんなときに、千の求人を発見し、ピンと来たんですよね。

現在の会社と仕事

すべて内製で、自社サービスを開発・運営

なぜ千にピンと来たのかというと、今まで経験したことのない仕事に関われる。そんな期待を感じたからです。千は、すべて内製で自社サービスを開発・運営しているため、エンドユーザーとの関わりが深く、よりスピード感を持って業務を遂行する必要があります。それが今までとは大きく違う点で、転職を決めた大きな理由の1つです。 主力事業は、インターネット写真販売サービス「はいチーズ!®︎」です。これは、当社のカメラマンなどが撮影した写真を、ネット上で24時間いつでも閲覧・購入できるサービスです。今でこそ似たようなサービスは他にもありますが、10年以上前に立ち上げた当初は他になかったそうです。そのため、幼稚園・保育園を中心に、全国6000を超える教育機関や企業に導入されており、高い市場シェアを誇ります。

ユーザーとのダイレクトなコミュニケーション

私が主に担当している業務は、自社サービスのインフラ改善・運用です。社内の開発エンジニアがスムーズに開発できるような仕組みをつくったり、システムの異常を検知するためのモニタリングツールを導入したり、パフォーマンスを改善したりと、サービスが快適に使えるように日々、改善作業を行っています。 先ほども言ったように、自社サービスの開発・運営をすべて内製化しているため、実際にサービスを利用するユーザーとダイレクトにコミュニケーションをとれることが、この仕事の醍醐味ですね。もしシステムに不具合があればすぐにフィードバックがあったりする一方、要望に即座に対応できれば、喜んでもらえたり。いいパフォーマンスを出せれば、その分ダイレクトに売上にもつながります。緊張感があり、やりがいもある。そんな魅力的な仕事です。そうやって、新しい改善アイデアをすぐに実行に移せるフットワークの軽さが、私たちの強みでしょうね。

女性比率高く、笑いが絶えない職場

沖縄オフィスの社員は、アシスタントを含めて15人程度です。今のところエンジニアは私一人で、それ以外はCS(カスタマーサービス)とバックオフィスの部門があります。 UIターン比率に加え、女性比率が高いのが特徴ですね。今までの会社で在籍していた開発部署では男性比率が高く、エンジニアに囲まれて働いていましたが、女性がたくさんいると職場が自然と華やかな空間になり、世間話や笑いが生まれやすいんですね。私としては、こういう職場環境の方が断然働きやすいですね。会社の仲間とは仕事終わりに一緒に食事したり、休みの日にバーベキューをしたりすることもあって、楽しく過ごしてますよ。 ちなみに、同じ部署のエンジニアは東京と福岡、仙台のオフィスに計35人いて、基本的にはチャットでコミュニケーションをとり、ミーティングなどは必要に応じてビデオチャットを使っています。特に業務に支障はなく、スムーズに仕事ができてますよ。

Uターン後の暮らし

3人の育児は、両親や親戚と協力して

さて、Uターンのきっかけになった子育てはどうなのか。これは、まさに予想が的中しましたね。沖縄に帰ってきてから、次女と長男が生まれたんですが、両親や親戚のサポートにはかなり助けられてますよ。私の実家は自宅から徒歩数分のところにあるので、小学校や保育園で何かあったときでも、両親にすぐに迎えに行ってもらえますからね。 それと、これは沖縄特有なのかどうかわかりませんが、親戚間のつながりが強いことも心強いですね。例えば子どもの誕生日には、親戚が集まってみんなで盛大にお祝いしたりします。私の弟家族は子どもが4人いますし、さらには妻の妹の子どもなんかもいて、よく一緒にお祝いしたり、休日に大勢で遊んだりしてますね。 自宅から車で5分走れば、きれいな海や広々とした公園があるので、子どもを連れてよく遊びに出かけてますよ。私も沖縄で生まれ育ったのでこれを当たり前に感じるんですが、もしあのまま都心に残っていたら、すぐにこういう風に大自然に触れられる環境は得られなかったかもしれませんね。

在宅ワークで気分転換。勉強会やコミュニティにも参加

沖縄出身ですから、Uターン後の生活面での大きなギャップは特に感じないですね。ただ、 困ったのは自宅(沖縄市)から会社(那覇市)までが遠いので、予想以上に朝の車通勤に時間がかかることでした。でも、これは会社がフレックスタイムと在宅ワーク制度を導入してくれたおかげで解決しました。比較的道路が空いている時間に出社したり、週に2・3日は在宅ワークをしたりと、今は通勤によるストレスはありません。 そのほかでは、興味のあるIT系の勉強会によく参加したり、自分たちでITコミュニティをつくる活動にも積極的に関わっています。勉強会を通じてエンジニアの人脈が増え、技術や他の企業の情報共有などができるので、とても刺激的ですね。ITコミュニティとしては、 子ども向けのプログラミング教室「CoderDojo(コーダー道場)嘉手納」を月に1回程度、主催しています。それと、AWS(Amazon Web Services)が提供するクラウドコンピューティングを利用するたちのコミュニティ「JAWS-UG沖縄」にも、コアメンバーとして関わっています。

UIターン転職を考えている人へ

“技術好き”“新しいもの好き”なら存分に楽しめる

千としてはこれから、沖縄オフィスのエンジニアを増やしていきます。前向きな人、向上心のある人と、ぜひ一緒に働きたいですね。 うちの会社は、新しい技術を取り入れることに積極的で、やりたいことにも挑戦させてもらえる環境があります。新しい技術やサービス、業務改善策などを導入したければ、チーム内に提案すればすぐに導入できることも少なくありません。技術好き、新しいもの好きの人にとっては、刺激的で楽しい職場だと思いますよ。「サービスをよくしよう」と、スタッフがみんな同じ方向を向いている。そんな一体感を感じられるのも魅力です。

一緒に沖縄のIT業界を盛り上げよう

今、沖縄では県外から新たに進出するIT企業が増えており、IT系コミュニティも盛り上がってきています。私がまだ学生だった十数年前と比べると、給与水準も改善されてきています。以前は、東京の会社の孫請けなんてことも珍しくありませんでしたが、今は直接受注したり、東京の本社と同じ仕事をするケースも少なくありません。つまり、沖縄にいても、仕事のレベルは変わらない。そういう働き方が広がっていると思います。 どこにいても同じ仕事ができるなら、温暖で暮らしやすい沖縄はオススメですよ。技術を磨きたい人は、積極的に勉強会に参加してコミュニティを盛り上げたり、自ら新しいコミュニティを立ち上げたりしながら、楽しんでほしいですね。沖縄にエンジニアをどんどん増やして、一緒に沖縄のIT業界を盛り上げましょう。


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